茨城県ひたちなか市、ご実家の敷地の一角に建つ、ご夫婦と子ども二人のための平屋です。母屋の眺望を遮らず、南の雑木林の影が冬でも届かない場所を選ぶと、おのずと正方形の平面になりました。
正方形を3×3に分け、その真ん中に台所を置いています。周りを、薪ストーブのコーナー、ダイニング、リビングと、居心地の違う場所が回るように連なります。一体の大きな空間ではなく、小さな居場所をいくつも用意して、それをつなぐ構成です。グリッドは昔ながらの1.5間に1尺を足した10尺。この1尺が、30坪ほどの平屋に想像以上の奥行きを生みました。
軒高は最も低いところで2,200mm。この低さが軒先をちょうどよく見せ、内部は圧迫感なく納まっています。単純な形だからこそ寸法を丁寧に扱い、小さな空間に襞をつくる。そのことを確かめた住まいです。
この住まいは、2024年にグッドデザイン賞とウッドデザイン賞、2025年にウッドワン空間デザインアワードのウッドワン賞をいただきました。地鎮祭から上棟、見学会までの工事中の記事は、作品ページの「この作品の記事」からたどれます。
所在地:茨城県ひたちなか市/木造平屋建て/延床面積 101.53㎡(30.67坪)/2022年竣工