住まいと経過
竣工してもうすぐ二年の「秩父椹の家」に、お伺いしました。
丁寧に住んでおられていて、ほどよい生活感がいい雰囲気を出しています。
少し複雑な加工があったので、木製建具や架構が心配だったのですが、
ここまで四季を通して、木のくるいもできって安心いたしました。
天然乾燥材の干割れがいい感じです。
いまではなかなか化粧梁でもなかなか見なくなりましたね。
構造的には問題がなく、むしろ強度が増す傾向にあるんです。
二階も、子供たちが机に二人並んで向かっている姿が見える感じ、
生活することが、美しく感じられる建築を設計したいものです。
薪ストーブは、薪の確保も十分で、よく使われているようです。
一冬経験して家の暖かさは十分あるようで、ホッとしました。
そよ風が結構効いているようです。
コロナの渦の中、在宅勤務になったりして住まいにいる時間が多くなった人も多い。住まいは、人が入り生活が始まってからが始まりで、人の営みが圧倒的に多くて複雑である。それらを受け入れる寛容さ、明快さと緻密さをを持ち合わせなければならない。この家は形体が複雑であったが、おおらかさに満ちていて良かった。住まい手さんには救われた部分が大きいですね。